冬の朝、エンジンをかけてから何分待てば走り出していいのか。長くかけっぱなしにするのは車のためになるのか、燃料の無駄なのか、近所の迷惑にならないのか。北海道で冬を迎えると、毎朝のように迷うところです。
この記事では、エンジンのために待つ時間と、窓のために待つ時間を分けて整理します。道外から来て、初めて北海道の冬を迎える方にも判断の目安になるように書きました。
冬の朝に待つ時間の答え
答えを先に言います。エンジンのために待つ時間は、極端な低温時でも数十秒です。それ以上待つのは、窓の雪と霜を落として前が見えるようにするためです。
朝の段取りはこの順番です。
- エンジンをかける
- すぐに雪下ろし・窓の霜取りを始める
- 前と横が見えたら出発する
- しばらくは穏やかに走る
窓の雪や霜が片づくまでの時間は、朝ごとに変わります。雪の量や霜の厚さ次第なので、時計ではなく窓を見て判断します。
国の(警察庁・経済産業省・国土交通省・環境省の)「エコドライブ10のすすめ」は、「現在の乗用車では基本的に暖機運転は不要です。エンジンをかけたらすぐに出発しましょう。」としています。
止まったまま温める代わりに、走りながら温めます。この走り方を、この記事では暖機走行と呼びます。
暖機運転とは、エンジンをかけたあと、走り出す前に温めるためのアイドリングのことです。
ただし、-20℃程度の極寒冷地など特別な状況は例外です。
極端な低温時や、しばらく車を使っていなかったときは、この短い暖機をしてからゆっくり発進します。ただし、「極端な低温」が具体的に何度を指すのかは、はっきりしていません。
札幌の1月の朝の最低気温は、平年で-6.4℃です。「-20℃程度」までは下がりません。
止まったまま長くかけておくと、そのぶん燃料も使います。10分間のアイドリング(エアコンを切った状態)で、130cc程度の燃料を使います。
これはエアコンを切った条件での量で、冬に暖房を使いながら待つ場合の量は、示されていません。
そもそもエンジンがかからない朝は、暖機より先にバッテリーの状態を確かめたい場面です。冬に増えるバッテリー上がりの兆候と、上がったときの選択肢は、別の記事で整理しています。


北海道の冬の朝に走り出す目安
走り出してよいかどうかは、時計ではなく窓で決めます。前・横・後ろの窓とミラーから雪と霜が落ち、周りが見えるようになったら出発の合図です。
エンジンをかけて車内を温めても、窓の雪や霜が思ったように落ちないことがあります。
離れた場所からエンジンをかけてエアコンを動かす機能を使っても、気温や積雪量など環境によっては、霜や曇りがとれないことがあります。
時間を決めて待つと、窓が片づかないまま走り出すか、片づいたあとも待ち続けるかのどちらかになりがちです。窓を見て決めれば、どちらも避けられます。
走り出す前に見ておきたいところは、次のとおりです。
- フロントガラス…運転席から前が見渡せるか
- 運転席・助手席の窓…交差点で左右を確かめられるか
- リアガラス…後ろの車や歩く人が見えるか
- ドアミラー…雪や霜が付いたままになっていないか
- ガラスの内側…曇っていないか
- 屋根…積もった雪が残っていないか。ブレーキのときにフロントガラスへ落ちてきて、視界が悪くなる危険があります
寒冷地で車を停めるときは、フロント・サイド・リアの各ウインドウを凍結させないことが大切です。前だけ見えればよいとは考えないほうが安心です。
窓の雪と霜は、エンジンの熱だけに任せず、手を動かして落とす方法も組み合わせます。
デフロスター(窓の曇りや霜を取るための送風)だけで解かそうとすると、長時間のアイドリングになり環境面の負荷になります。解氷剤(窓の氷を溶かすスプレー)やスクレーパーを併用すると早く済みます。
解氷剤やスクレーパーの使い方、凍ったガラスにお湯をかけないほうがよい理由は、別の記事で詳しく整理しています。


暖機走行のしかた
窓が片づいたら走り出し、しばらくは穏やかに走ります。エンジンは、止まって待つより、走りながら温めます。
極端な低温時などに暖機運転をしたあとは、ゆっくり発進します。雪道での発進も同じで、アクセルをじわりと踏み込み、ゆっくり発進します。
エンジンのための注意と、雪道のための注意。冬の朝の走り始めは、このふたつが重なる場面です。アクセルをじわりと踏み、ゆっくり動き出すところから一日の運転が始まります。
何km、何分走れば温まるという区切りはないため、この記事でも数字では区切りません。
ハイブリッド車の暖機運転
ハイブリッド車も、暖機運転は必要ありません。ガソリンエンジンが冷えているときは、エンジンをかける・止めるを車が自動で行うためです。
ただし冬は、自分でかけていないのにエンジンが動き出す場面が増えます。ガソリンエンジンと車内が暖まるまでエンジンが自動で止まらず、燃料を使うためです。
日産のe-POWER車も、次のようなときにエンジンがかかることがあります。
- 暖房を入れたとき(熱源になるエンジンの水温を上げるため)
- エンジンが冷えているとき(暖機のため)
- フロントガラスのデフロスターを入れたとき
冬の朝にエンジンがかかるのは、こうした暖房や暖機のための動きであることがあります。
気をつけたいのは、短い距離の乗り降りを繰り返す乗り方です。短距離走行をくり返すと、暖機運転のためのエンジン始動がひんぱんになり、燃費の悪化につながります。
エンジンスターターを使うときの注意
エンジンスターターは、離れた場所から車のエンジンをかけて、出かける前に車内と窓を温めておける装置です。窓の雪と霜を落とすまでの時間を短くするために使い、長くかけっぱなしにしないのが基本です。
離れた場所からエンジンをかける機能を使うときは、次のことに注意します。
- 車の周りの安全を確かめてから使う
- 公道では使わない(道路交通法違反となる場合がある)
- 閉めきった車庫や換気の悪い場所では使わない(排気ガスがこもるおそれがある)
- 車内に人やペットがいるときは使わない
- マフラー(排気管)がふさがれた状態では使わない
雪が積もった朝は、かける前にマフラーの周りを見ておきます。雪でマフラーがふさがれると、排気ガスが車体のすき間などから車内に入り、一酸化炭素中毒の危険があります。マフラー周辺の除雪をしておきます。
近所への配慮と札幌市の条例
早朝の住宅地では、エンジンの音や排気ガスが近くの家まで届きます。スターターで早くからかけておくほど、その時間も長くなります。
札幌市には、駐車や停車をするときはエンジンを止めなければならない、と定めた条例があります。
第22条第1項には、次のように定められています。
自動車を運転する者は、駐車(道路交通法(昭和35年法律第105号)第2条第1項第18号に規定する駐車をいう。)又は停車(同項第19号に規定する停車をいう。)をするときは、当該自動車の原動機を停止しなければならない。ただし、規則で定める場合は、この限りでない。
条文にある「原動機」はエンジンのことです。
エンジンをかけたまま車内で待つのではなく、かけたらすぐ雪下ろしを始め、前が見えたら走り出します。解氷剤やスクレーパーを使えば、エンジンをかけている時間はさらに短くできます。
これから冬に向けた車選びと買い替え
冬の朝の手間を減らす装備(エンジンスターターなど)は、車を選ぶときの条件にもできます。中古車では、同じ車種でもこうした装備が付いている車と付いていない車があります。
これから車を選ぶ、あるいは買い替えるなら、欲しい装備も条件のひとつにしておくと選びやすくなります。
中古車の買い方には、店頭の在庫から選ぶ方法のほかに、希望の条件を先に伝えて、それに合う車を探して仕入れてもらう方法(注文販売)があります。在庫に希望の車がないときの選択肢になります。
注文販売の流れと注意点は、別の記事で整理しています。


たとえば当店では、希望の車種とご予算をお聞きしてから、販売店向けの中古車オークションで車を探すご相談を受けています。
よくある質問
北海道の冬、エンジンをかけてから何分待てば走り出していいですか?
エンジンのために待つのは、極端な低温時でも数十秒です。それ以上は、窓の雪と霜を落とすための時間なので、時計ではなく、前・横・後ろの窓とミラーから雪と霜が落ちたかどうかで、走り出しを決めます。
ハイブリッド車でも、冬の朝に暖機運転は必要ですか?
必要ありません。ガソリンエンジンが冷えているときは、エンジンをかける・止めるを車が自動で行うためです。ただし冬は、暖房などのために、自分でかけていなくてもエンジンが動き出す場面が増えます。
エンジンスターターは、冬の朝にどう使えばいいですか?
窓の雪と霜を落とすまでの時間を短くするために使い、長くかけっぱなしにしないのが基本です。雪が積もった朝は、かける前にマフラーの周りの雪をどけておきます。閉めきった車庫や、公道では使いません。
冬の朝の暖機運転のまとめ
冬の朝に待つ時間は、エンジンではなく窓で決まります。窓の雪と霜が落ちたら走り出し、しばらくはゆっくり走る。北海道の冬の朝は、この段取りが基本です。
- エンジンのために待つのは、極端な低温時でも数十秒。それ以上は窓のための時間
- 走り出す目安は、前・横・後ろの窓とミラーから雪と霜が落ちたかどうか
- 走り始めはアクセルをじわりと踏み、ゆっくり発進する暖機走行
- ハイブリッド車も暖機運転は不要。冬はエンジンが自動でかかることがある
- エンジンスターターは、窓を片づけるまでの時間を短くするために使い、長くかけっぱなしにしない
冬に向けて車の買い替えを考えている方は、ご相談ください。いまの車の使い方をお聞きして、一緒に考えます。
まずは現在の状況をご相談ください
契約できるか分からない段階からご相談いただけます。現在の収入や、希望する月々の支払額・車種をお聞かせいただければ、無理のない支払プランを一緒に検討します。他社でローンを利用できなかった方、過去の信用情報に不安がある方からのご相談にも対応しています。
無料仮審査フォームは入力約1分です。
最初はお名前を送るだけでOKです
【LINEで相談したあとの流れ】
①友だち追加して、お名前を送ってください
②担当者から、仮審査に必要な質問をお送りします(希望の車種、月々の支払額、お勤め先など)
③質問への回答と、免許証などの写真を送っていただくと、仮審査に進みます
返信の目安:営業時間内(9:00〜19:00)は30分〜数時間、夜間・日曜日は翌営業日
お電話でのご相談:011-768-7557/受付時間:9:00〜19:00(日曜定休)
ご提案できる内容は、在庫状況や審査内容により異なります。
相談はまだ早い、という方へ。お店の日常や車の話を、InstagramとXでも発信しています。
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものです。エンジンのかかり方や暖房の働き方は、車種・年式・装備によって違います。乗っている車の取扱説明書の記載を優先してください。


