北海道で雪道を走るとき、いちばん大事なのは、車ではなく乗り方です。急ブレーキ・急ハンドル・急発進をしません。車間は夏の3倍以上あけます。ゆっくり走ります。四駆でも、止まる距離は短くなりません。
北海道で初めて冬に運転する方や、本州から来て雪道に慣れていない方に向けた記事です。この記事では、次のことを整理します。
- いちばん滑る道と、その場所
- ブレーキ・ハンドル・アクセルの基本
- 車間距離
- 四駆の油断と、わだち
いちばん滑るのは、どんな道か
雪が積もった道より、雪が見えない道のほうが危ない場面があります。黒く濡れたように見える、凍った道(ブラックアイスバーン)です。見た目は、ただ濡れているだけに見えます。
時速40kmから急ブレーキをかけたとして、止まるまでに進む距離は、雨で濡れた道で11.0m、踏み固められた雪の道で20.2mです。黒く光る凍った道では69.5mで、つるつるに凍った道の84.1mに近くなります。

黒く光る凍った道が出やすいのは、次の場所と時間です。
- 橋の上
- トンネルの出入り口
- 日陰になった道路
- 交差点の停止線の手前
- 冷え込んだ朝と夜
橋の上は、風が吹きさらしで凍りやすい場所です。停止線の手前は、止まる車と発進する車にタイヤで磨かれて、ツルツルになります。昼は濡れているだけの路面が、朝や夜に凍っていることもあります。
札幌で中古車を販売している当店のお客さんの雪道のトラブルで多いのは、次の3つです。
- 雪に埋まって動けなくなる
- スリップしてぶつける
- 止まれずにぶつかる
止まれずにぶつかるのは、止まる距離が思ったより長いためです。上の図のとおり、凍った道では止まるまでに進む距離が大きく伸びます。四駆でも、止まる距離は変わりません。
ブレーキ・ハンドル・アクセルの基本
雪道で滑る原因の多くは、「急」のつく操作と、出しすぎたスピードです。
- 発進は、アクセルをじわりと踏む
- ブレーキは、早めに、柔らかく踏む。エンジンブレーキも使う
- 急ブレーキ・急ハンドル・急な車線変更をしない
- ABSが働いたら、踏み続けてハンドルで操作する
強く一気にブレーキを踏むと、タイヤの回転が止まります。これが「ロック」です。ロックすると、タイヤは回らないまま路面を滑っていき、ハンドルを切っても曲がらなくなります。
だから、ブレーキは早めに、柔らかく踏み込みます。エンジンブレーキも使って、十分に減速しておきます。
滑りやすい道で強くブレーキを踏むと、ABSが働きます。ABSは、タイヤがロックしないように、ブレーキの力を細かく調整する仕組みです。働くと、ブレーキペダルが細かく震えたり、音がしたりします。これは正常な動きです。
そのときは、驚いて足をゆるめてはいけません。強く踏み続けたまま、ハンドルで車を操って、安全に止まれるように運転しましょう。
車間距離は、夏の3倍以上
雪道では、車間を夏の3倍以上あけます。前の車が急に止まっても、安全に止まれるだけの車間が要ります。雪道では、上の図のとおり、止まるまでの距離が夏よりずっと長くなります。それを見越して、車間をあけましょう。
四駆でも、止まる距離は変わらない
四駆は、発進と登り坂に強い車です。雪道の走行試験では、かなり急な上り坂を、二駆の2台は途中で滑って上りきれませんでした。四駆の2台は上りきりました。
止まるときは違います。新品のスタッドレスタイヤで、時速40kmから止まる試験をしました。踏み固められた雪の平らな道では、二駆も四駆も20〜22mで、差はありませんでした。やや急な下り坂では、二駆は約29〜33mで止まりました。四駆は約35〜40mと、かえって長くなりました。四駆でも、止まる距離が短くなることはありません。
当店の実感も同じです。どんなに良い車でも、凍った道では滑るときは滑ります。四駆でも、止まるのと曲がるのは二駆と同じです。大事なのは、車より乗り方です。焦らないことです。
わだちの中で、油断しない
当店の経験では、はまるのはわだちの中を走り続けて油断したところです。はまったときの抜け出し方は、次の記事にまとめています。

本州から来た方へ
- 雪が積もったばかりの道は、どこまでが道か分からなくなる。道の脇の矢印や反射板のポールを目安に走る
- 強い風で新雪が舞い上がる地吹雪では、視界が悪くなる
- 出発前に、気象と交通の状況を確かめる。防寒具やスコップも積む
冬タイヤに替える時期は、次の記事にまとめています。

積んでおくものは、次の記事です。

よくある質問
スタッドレスタイヤなら、雪道で滑りませんか?
滑らないわけではありません。踏み固められた雪の道では、スタッドレスタイヤが、試したタイヤのなかでいちばん短い距離で止まりました。つるつるに凍った道では、止まる距離が長くなります。スタッドレスタイヤでも、過信はしません。
吹雪で前が見えなくなったら、どうしますか?
視界の範囲で止まれる速度まで、減速します。それでも運転が難しいときは、できるだけ安全な場所に車を止めて、ハザードランプをつけます。止まっていることが、ほかの車に分かるようにします。
吹雪で動けなくなったときは、避難できる場所や助けてくれる人が確実に分かるとき以外は、車から離れません。
フロントガラスが凍っているときは、お湯をかけてもいいですか?
お湯をかけるのは避けます。温度差でガラスが割れる可能性があり、解けた水がすぐに凍り付く可能性があるためです。解かし方は、フロントガラスの凍結対策の記事にまとめています。
まとめ
- 雪道では、急ブレーキ・急ハンドル・急発進をしません
- 車間は夏の3倍以上あけます。橋の上やトンネルの出入り口、日陰や交差点の手前では、とくにゆっくり走ります
- 四駆でも、止まる距離は短くなりません
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この記事は一般的な情報提供で、契約できるかどうかは審査で決まります。
参考にした資料
- JAF ユーザーテスト「4WDなら雪道でも安心?2WDと登坂・ブレーキ性能を比較」(2026-10-08確認)
- JAF ユーザーテスト「路面は黒いけど、止まれない!『ブラックアイスバーン』とは…?」(2026-10-08確認)
- JAF ユーザーテスト「走れても止まれない、雪道のノーマルタイヤ」(2026-10-08確認)
- JAF ユーザーテスト「寒冷地での駐車時は窓やドアの凍結に注意!」(2026-10-08確認)
- JAF よくあるご質問「知っておきたい雪道・凍結路の危険ポイントはどこですか?」(2026-10-08確認)
- JAF「雪道・アイスバーンでの運転の注意点」(2026-10-08確認)
- 国土交通省「ABS」(自動車総合安全情報)(2026-10-08確認)
- 北海道庁「冬道の運転」(ドライブ北海道)(2026-10-08確認)
- 北海道警察・北海道交通安全協会「吹雪など視界不良時における交通事故の実態」(令和4年・5訂版)(2026-10-08確認)
- 札幌市「札幌市の交通安全」(交通だより)(2026-10-08確認)
- 北海道開発局「冬道ドライブの心構え」(2026-10-08確認)


