車を持ち続けるには、車両の代金とは別に「維持費」がかかります。この記事は、中古車を検討している方や、いま乗っている車の費用を見直したい方に向けた内容です。
毎年の税金と、車検のときにまとまる法定費用を、普通車と軽自動車の両方で整理します。数字は公的機関の資料にもとづく確定値です。2026年11月に改定される自賠責保険料や、年式が古い車で上がる税金(重課)まで含めて、「総額で考える」ための材料をまとめます。
車の維持費は「毎年かかる費用」と「車検時にまとまる費用」の2種類
車の維持費は、大きく「毎年かかる費用」と「車検のときにまとめて払う費用」の2つに分けると、全体像がつかみやすくなります。それぞれの主な内訳は次のとおりです。
- 毎年かかる費用:自動車税・軽自動車税、任意保険、燃料代、駐車場代 など
- 車検のときにまとまる費用:自動車重量税、自賠責保険料、整備の費用
このうち金額がはっきり決まっているのは、税金と自賠責などの法定費用です。任意保険は年齢・等級・補償内容で数倍変わり、燃料代は燃費や走る距離で、駐車場代は地域で大きく変わります。
この記事では金額が確定した費用を中心に整理し、変動する費用は「幅がある」ものとして扱います。あわせて、対象は「車を持ち続けるあいだの費用」に絞りました。買うときの車両価格や登録の諸費用、頭金の考え方は、別の記事で詳しく整理しています。

自動車税・軽自動車税の早見表(毎年かかる税金)
毎年かかる税金が、自動車税(普通車)と軽自動車税(軽自動車)です。どちらも4月1日時点の所有者に課税されます。普通車は排気量で、軽自動車は一律で金額が決まります。
普通車の自動車税は排気量別
自家用乗用の普通車の年額です。2019年10月1日以降に新規登録された車は税額が引き下げられており、それ以前に登録された車は右列の額になります。
| 排気量 | 2019年10月1日以降に新規登録 | 2019年9月30日までに登録 |
|---|---|---|
| 1,000cc以下 | 25,000円 | 29,500円 |
| 1,000超〜1,500cc | 30,500円 | 34,500円 |
| 1,500超〜2,000cc | 36,000円 | 39,500円 |
| 2,000超〜2,500cc | 43,500円 | 45,000円 |
| 2,500超〜3,000cc | 50,000円 | 51,000円 |
| 3,000超〜3,500cc | 57,000円 | 58,000円 |
| 3,500超〜4,000cc | 65,500円 | 66,500円 |
| 4,000超〜4,500cc | 75,500円 | 76,500円 |
| 4,500超〜6,000cc | 87,000円 | 88,000円 |
| 6,000cc超 | 110,000円 | 111,000円 |
軽自動車税は一律
自家用乗用の軽自動車は、排気量にかかわらず一律です。2015年4月1日以降に最初の検査を受けた車が標準税率、それ以前の車が旧税率です。
| 区分 | 年額 |
|---|---|
| 標準税率(2015年4月1日以降に初度検査) | 10,800円 |
| 旧税率(2015年3月31日までに初度検査) | 7,200円 |
毎年の税金だけを見ると、普通車の25,000円〜に対して軽自動車は10,800円と、負担の大きさが桁で違います。ここは軽自動車がはっきり有利な項目です。
13年を超えると上がる仕組み(重課)
これらの税金は、最初の登録(検査)から一定の年数を超えると上がります。ただし、対象となる年数は燃料の種類によって異なります。上がり方は次のとおりです。
- ガソリン車・LPG車:13年超で自動車税は約15%(例:1,000cc以下は25,000円から約33,900円)、軽自動車税は約20%(10,800円から12,900円)
- ディーゼル車:11年超で重課(ガソリン車より2年早く上がります)
- 電気自動車・ハイブリッド車(HV)・天然ガス車・メタノール車:重課の対象外(年数が経っても上がりません)
いずれの燃料でも重課は1段階だけで、それ以降さらに段階が増えることはありません。この重課は現在の制度として続いています。
車検時にまとまる費用の内訳(重量税・自賠責)
車検のときには、自動車重量税と自賠責保険料をまとめて納めます。車検の有効期間は、新車の初回が3年、以降は普通車・軽自動車とも2年ごとです。
重量税と自賠責は、この車検期間に対応した金額(新車時は3年分、継続車検時は2年分)を払います。ここでは継続車検の2年分で見ていきます。
自動車重量税は車検2年分
自動車重量税は、車の重さと経過年数で決まります。下の表は継続車検の2年分の金額です(年額ではありません)。実際の重量区分は車検証で確認できます。
| 車両重量(普通車) | 13年未満 | 13年経過 | 18年経過 |
|---|---|---|---|
| 0.5t以下 | 8,200円 | 11,400円 | 12,600円 |
| 1.0t以下 | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 |
| 1.5t以下 | 24,600円 | 34,200円 | 37,800円 |
| 2.0t以下 | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 |
| 2.5t以下 | 41,000円 | 57,000円 | 63,000円 |
| 軽自動車(経過年数) | 2年分 |
|---|---|
| 13年未満 | 6,600円 |
| 13年経過 | 8,200円 |
| 18年経過 | 8,800円 |
重量税の重課は13年・18年の2段階
ここで注意したいのが、自動車重量税だけは重課が「13年」と「18年」の2段階で上がる点です。先ほどの自動車税・軽自動車税は(ガソリン車・LPG車の場合)13年超の1段階だけでした。ただし、この2段階の重課は、エコカー(一定の燃費基準を満たす車)に該当しない車が対象です。電気自動車やハイブリッド車などは、車検の時点でその基準に当てはまるかどうかで扱いが変わります。
重量税は13年を超えたあと、さらに18年を超えるともう一段上がります。古い車ほど負担が増える度合いが大きいのは、この2段階の仕組みが理由です。

自賠責保険料は2026年11月1日に改定
自賠責保険料(強制保険)は、2026年11月1日に改定されます。13年ぶりの値上げで、全車種平均で6.2%の引き上げです。下の表は24か月契約の金額を、改定前と改定後で並べたものです。
| 区分・24か月契約 | 2026年10月31日まで | 2026年11月1日から |
|---|---|---|
| 自家用乗用車(普通車) | 17,650円 | 18,560円 |
| 軽自動車(検査対象車) | 17,540円 | 18,660円 |
この表で見落としやすいのが、改定後は軽自動車(18,660円)のほうが普通車(18,560円)より高くなる点です。差は年間で100円と小さいものの、「軽は何でも安い」という思い込みが一部くずれる変化です。

軽自動車が安い項目と2026年11月に逆転する項目
ここまでの数字を項目ごとに並べると、軽自動車が安いところと、そうでないところが見えてきます。項目別に整理すると次のとおりです。
- 自動車税(軽10,800円/普通車25,000円〜):軽が明確に安い
- 自動車重量税:軽が安い
- 自賠責保険料(2026年11月1日以降):軽が年100円高い
大切なのは、自賠責の逆転という一部の項目だけを取り出して「軽は損になった」と考えないことです。自賠責の差は年100円ですが、自動車税は軽10,800円と普通車25,000円〜で桁が違います。
一つの費用だけで判断せず、税金・車検・保険をすべて足した「総額」で見ることが大切です。個別の項目で有利不利がひっくり返ること自体が、総額で考えるべき理由そのものだといえます。
13年を超えた車を選ぶときの費用の変化
中古車では、13年を超えた車も選択肢に入ります。年式が古い車は車両価格が抑えられる一方、税金は上がります。重課の段階を整理すると、次のようになります(ガソリン車・LPG車の場合。ディーゼル車は11年超、電気自動車・ハイブリッド車等は対象外です)。
- 自動車税(普通車・ガソリン/LPG):13年超で約15%上がる(1段階)
- 軽自動車税(ガソリン):13年超で約20%上がる(1段階)
- 自動車重量税:13年・18年の2段階で上がる(エコカーに該当しない車が対象)
つまり、13年を超えると税金の負担は増えますが、増え方は種類ごとに違います。自動車税・軽自動車税は13年超の一段だけ、重量税だけが18年でもう一段上がります。ディーゼル車は11年超で自動車税が上がり始めるため、燃料の種類も確認しておくと安心です。車両価格の安さと維持費の増える額を並べて、総額でどうかを見るのがおすすめです。
維持費まで含めた、無理なく続く1台の選び方
車を選ぶときは、車両価格や月々の支払いだけでなく、税金・車検の費用まで含めて「続けられるかどうか」で考えると、購入後の負担を見誤りにくくなります。軽自動車と普通車のどちらが合うかも、一つの費用ではなく総額で比べると判断しやすくなります。
ジャパン合同会社では、車両価格だけでなく、毎年の税金や車検のときの費用まで含めて月々の負担を確認したうえで、支払プランをご提案しています。
他社でローンを利用できなかった方からのご相談にも対応しています。現在の収入や支払可能額を確認しながら、無理のない支払プランを一緒に検討します。

月々のローン返済額をどのくらいにするかは、維持費とあわせて考えると決めやすくなります。返済額の決め方は別の記事で具体的に整理しています。

よくある質問
中古車の維持費は年間どれくらいかかりますか?
維持費は「毎年かかる自動車税・軽自動車税」「車検のときにまとまる自動車重量税・自賠責保険料」、それに任意保険・燃料・駐車場などの変動する費用で構成されます。税金や自賠責は車種・排気量・経過年数で決まりますが、任意保険や燃料は条件で大きく変わるため、総額は一律には決まりません。まずは自分の車の税額と車検の法定費用を積み上げて把握するのが出発点です。
軽自動車は普通車より維持費が安いですか?
自動車税(軽10,800円/普通車25,000円〜)や自動車重量税は軽自動車のほうが安く、毎年の負担は軽が有利です。ただし自賠責保険料は2026年11月1日の改定で軽18,660円・普通車18,560円となり、軽のほうが年100円高くなります。1つの項目だけでなく、総額で比べることが大切です。
13年を超えた車は税金がどれくらい上がりますか?
ガソリン車・LPG車の場合、自動車税は約15%(例:1,000cc以下は25,000円から約33,900円)、軽自動車税は約20%(10,800円から12,900円)上がり、いずれも13年超の1段階です。ディーゼル車は11年超で重課となり、電気自動車・ハイブリッド車等は対象外です。自動車重量税は、エコカー(一定の燃費基準を満たす車)に該当しない車が13年・18年の2段階で重くなります。電気自動車やハイブリッド車などは、車検時点でその基準に当てはまれば対象になりません。
自賠責保険料は2026年11月にどう変わりますか?
24か月契約で、普通車は17,650円から18,560円へ、軽自動車は17,540円から18,660円へ引き上げられます。改定後は軽自動車のほうが普通車より年100円高くなります。
買う総額と持つ総額、両面での判断
車の費用は、買うときの総額と、持ち続けるあいだの総額の両方で考えると、購入後に「思ったより負担が大きい」となりにくくなります。持ち続ける費用の中心は、毎年の自動車税・軽自動車税と、車検のときの自動車重量税・自賠責保険料です。
軽自動車は自動車税・重量税で有利ですが、自賠責は2026年11月以降に逆転するなど、項目ごとに有利不利が入れ替わります。だからこそ、一つの費用ではなく総額で比べることが、無理なく乗り続けられる1台を選ぶ近道になります。
維持費まで含めて、月々いくらなら無理なく続けられるかを一緒に確認したい方は、現在の状況をお気軽にご相談ください。
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